最近、DXという言葉をテレビやネットでもよく耳にしますよね。
DXとは「デジタルトランスフォーメーション」のことを指しますが、この意味をしっかりと理解されてますでしょうか…?

とりあえずなんか仕事にITツールとかを取り入れたらいいんでしょ?
と思った方、惜しいです!
今回はDXとよく間違えやすいIT用語と比較しながら「DXってどんなことをするんだろう?」というのを分かりやすく解説していきます。
- DXがどんなものかきちんと理解したい
- 最新のIT技術に興味がある
- 水中ドローンに興味がある
- SOLASTERに興味がある
弊社SOLASTERでは、IT技術を組み込んだ水中ドローンを研究開発しています。
水産業等のDX化でお困りであれば、お気軽にお問合せください!
DXとは?

DXは「Digital Transformation」の略称で、直訳すれば「デジタル変革」となります。
Transformation なのになぜ”X”がつくのかというと、Transformationの”Trans”は”交差する”という意味があり、それを一文字で表すXが使われるようになりました。

ちなみになぜそのままDTと略さないかと言いますと、dtというHTMLのタグと名前が被ってしまうからです。
DXはデジタル技術を活用してビジネスや日々の私生活をより便利で豊かにします。
昨今の日本では急激な変化に対応し新たな価値を創造するため、様々なところでDXが活用されていますね。
ビジネスにおいてのDX

DXと聞いて一番イメージしやすいのが「ビジネス面での活用」です。
デジタル技術を活用して新しいビジネスモデルを作り優位性を確率する、というのが変化が多い時代の企業におけるDXの定義となっています。
ビジネス現場でDX化が進んでいくことで便利なシステムが開発されていき、結果的に私たち消費者や社会にとってもより良い環境にどんどん変わっていくことでしょう。
DX化とは?

変化の多い現代で企業として生き残るためには、デジタル技術を最大限利用して経営の仕組みや業務プロセスを作り替えていく必要があります。
DX化とは単なる技術の話ではなく、人の働き方や生活スタイル、企業のビジネス手法自体もより良くしていくものなのです。
DX化のメリット
デジタル技術を用いて企業でDX化を行うメリットは大きく4つあります。
- テレワークなど働き方改革の促進
- 新規事業や今までに無いサービスの提案&開発
- 企業ブランディング
これらを順に解説していきますね。
テレワークなど”働き方改革”の促進
近年急激に普及したテレワークをはじめとした働き方改革の促進にDXは非常に活用されています。
AIを用いた技術などを使って現在行っている業務を自動化及び効率化することで、場所や時間に縛られないテレワークを実現しやすくなったり定時までに業務を終わらせることがよりできるようになります。
業務効率化による人手不足解消
単純作業をよりデジタル技術で自動化させることで、企業の人手不足解消に繋がるのもDX化の良い点です。
また作業が効率化されることにより働きやすい職場環境が生まれていくので、採用のアピールになり人手を増やす際にもDX化は非常に有効な手段と言えます。
新規事業や今までにないサービスの提案&開発
DX化を行うことで新規事業や今までに無いサービスの提案や開発がよりできるようになります。
身近な例で言えば「ZOZOスーツ」なんかが有名ですよね。
ZOZOスーツを着て正確な体の大きさを記録することによって、試着ができないオンラインショッピングでも安心して服が買えるようになりました。
今後はDX化で集めたデータを使ってさらなるサービスが続々と生まれてくるでしょう。
企業ブランディング
また、実際問題DX化がすぐにはなかなか進めることが難しい企業や業界も多くあります。
そこでいち早くDX化することによって、企業のブランディングに繋がっていくこともあるでしょう。
IT化とは?

DXは「デジタル技術を活用して世の中を便利にする」という意味があることからDX=デジタル化/IT化と思われがちですが、実際は少し違います。
ここでは、DX化とIT化の違いを分かりやすく解説しますね。
IT化の意味
IT化とは「既存の業務プロセスを維持したまま、IT技術を利用して業務効率化と生産性向上を目指すもの」です。
例えば連絡手段が手紙からEメール、打ち合わせが対面式からオンラインに代わったのもIT化の事例です!
これにより相手と時間や場所に縛られず連絡が取れるようになり、意思決定のスピードが飛躍的に向上しました。
すなわち、「IT化は元から存在するものをより良くするには?」という目的で取り入れられます。
DX化とIT化の違い

ここでDX化と混同しがちなIT化との違いを見ていきましょう!
IT化は「IT技術を用いた作業の効率化」を目的にする一方でDX化はIT技術で「社会に対して新たな価値を創り出す」ことを目的としています。
例を挙げると
- IT化(局所的な改善):Googleドライブを使い文書をデジタルで一括管理する、音声解析ツールを使って議事録の文字起こしを自動化など
- DX化(大規模な変革/創出):今まで蓄積されたデータを活用し別のサービスを提案、開発や輸送が困難な地域にドローンを使って物を届けるなど
つまりIT化はDX化の「手段」なので同じ直線上にあります。
IoTとは?

IT化と似た言葉で”IoT”というものがあります。
ここでは「IoTとは何か?」「IoTとDXの違いや関係性」について見ていきましょう。
IoTは「Internet of Things」の略で、直訳すると「モノのインターネット」。
家電製品や身の回りのものなどあらゆる”モノ”をインターネットで繋ぎ、日々の生活をより豊かにする仕組みのことです。
例えば、冷蔵庫が自動で中にあるものを確認して足りないものがあればAmazonなどで注文してくれるなどがあります。
Google HomeやAlexaなんかもIoTの一種ですね。離れた場所からカメラで部屋の様子を観察したり家電の電源ON/OFFの切り替えもできますよね。
このように、インターネットを通じて距離に縛られずにモノとつながれることをIoTと言います。
DXとIoTの違い
すでに触れたとおり、DXはデジタル技術を活用してビジネスや日常生活をよりよくすることです。IoTはデジタル技術を活用した仕組みであり、DXを実現するためのひとつの方法として利用されています。
IoTを活用すれば作業の自動化も可能になるため、ビジネスや日常生活の利便性を向上させるために役立ちます。
まずは「DXとIoTの違いが分からない」という方に向けて、「DX」と「IoT」それぞれの意味を簡単に紹介します。
- DX:デジタル・トランスフォーメーションの略で、「テクノロジーを活用して業務プロセス、プロダクト・サービスや事業・経営を変革する」ということ。
- IoT:Internet of Thingsの略称で、「モノにインターネットを接続してより便利に活用する」ということ。(例:スマホで操作できるエアコン、アレクサと繋がっているお掃除ロボットなど)
このように両者の意味を比べると、DXとIoTの違いが理解できるはずです。
とはいえ、IoTとDXは全く無関係というわけではありません。IoTの導入は、新たなサービスや既存のサービス向上に繋がるからです。
つまり、IoTはIT化と同じように「DXを実現する一つの手段」だと言えるでしょう。
ICTとは?

IT化やIoTと似ている言葉でもう一つよく混同されがちなのがICTです。
ここでは「ICTとは何か?」というおさらいからDXとの違いについてみていきましょう。
ICTは「Information and Communication Technology」の略で、直訳すると「情報伝達技術」になります。
単語だけ見ると少しややこしいですが、要はただのITデジタル技術ではなく”コミュニケーション”に重きを置いているのがICTの特徴です。
LINEやTwitterなどのSNS、スマートスピーカーなどお互いに情報をやりとりするためのサービスなどがICTに含まれています。
DXとICTの違い
では、そんなICTとDXとの関係性やそこから見えてくる違いについてみていきましょう。
DXやICTは「デジタル技術を使用する」という点については共通して持っています。しかし考え方としてはIT化やIoTと同じように「ICTはDXの一部」となります。
DXとICTの一番の違いは、デジタル技術の「利用目的」にあります。それぞれの利用目的についてみていきましょう。
- DXの目的:デジタル技術を活用してビジネスや社会に大規模な変革を与えること
- ICTの目的:IT技術に”コミュニケーション”を加え人々の生活の質をより向上させること
ICTを活用する場面の例を挙げると
- 学校の授業でタブレット端末を導入する
- 高齢者施設にWebカメラを設置し医師や看護師とオンラインで繋ぐことで体調を共有しやすくする
このようにICTはDXと同じようにIT技術を活用しますが、DXほど大規模ではなくコミュニケーションに焦点を当てています。
DX化を成功させるためのポイント


なるほど。IT化、IoT、ICTと色んな言葉があるけど、どれもDXの中の一部ということなんだね!
これまではDXの一部としてIT化・IoT・ICTがあるというお話をしていきました。
では今回の本題であるDXを成功させるためには、どのような部分に気を付ければよいのでしょうか?
成功させるためのポイントとしては、主に3つあります。
既存のシステムやツールから脱却
DX化を進める至って、一番大きな壁となるのが「現在使われている既存システム/ツール」です。
企業であれば現状のシステムで抱えているデータがかなり膨大で、仕様の関係などから新規で導入するシステムへ変更や移動もしにくいということも多々あります。
またよくあるケースとしては、「既存のシステムに使い慣れているから」と”既存のやり方を維持したまま”新しいシステムを導入しようとするケースです。
DX化においては”大規模な改革”が重きに置かれているので、今までのシステムややり方から脱却しなければならないことが多くあります。

せっかくシステムを一新しても、中身の仕組みがあまり変わっていないからそれほど業務が改善されなかった…
なんてことも起こりうるので、「どのように老朽化した既存システムを脱却して社内に浸透させるか?」といった検討をすることもDX化を行う企業に取っては非常に重要なことになります。
経営者・役員などトップ層の参画
DX化をするには少額もしくは中途半端な投資は行わず、適切な方向に思い切った投資を行う必要があります。
なのでシステムを実際に使う現場のみでなく、経営層も同じ方向に率先してDX化を促進していくことがかなり重要です。
トップ層もDX化に意欲的であれば、現場の社員もより積極的にDXを進めてくれるでしょう。
適正なシステムの導入
企業でDX化を行うとなると、何らかの新たなITシステムを導入することになります。
ですがその導入した新たなシステムが社内のルールに合わなかったりなど従業員がうまく利用しにくいことがあれば、せっかく良いシステムを導入しても効果を発揮できないこともあります。
「何が本当に必要なのか?」「導入後のイメージがきちんとできているか?」などしっかりと社内で検討した上でシステムを導入すると適切な運用ができるようになりますよ。
身近なDX成功事例


DXって言葉自体はかなり有名になってきているけど、導入するにはかなりの手間と時間がかかるんだね…
では最後に、「実際にDX化が成功している企業はどんな感じなのか?」ということでDX成功事例を3つご紹介します。
メルカリ
メルカリが2013年にリリースされる以前にも、ヤフオクなどのフリマサービスは実在していました。
では一体メルカリの何がDXなのかと言うと、匿名で気軽にアプリ内で売買が可能な仕組みを生み出したという点です。
またメルペイという決済サービスの導入により、売上金の活用範囲を広げよりユーザーが売買しやすくなったという点に関してもフリマサービス界で変革をもたらしています。
日本交通
1928年から創業で日本を代表するタクシー会社である日本交通株式会社は、ビッグデータを活用した「AI配車」を開発しDX化を実現しました。
同社のDX化以前の課題としては、時間帯や地域・交通状況によって変動するタクシー需要に適切な配車が適用できず稼働率が上がらないというものでした。
そこで関連会社のMobility Technologiesからタクシー配車アプリのGOを提供し、アプリ上で乗車位置やタクシー会社などを指定するだけで配車が可能になりました。
また同アプリではキャッシュレス決済が可能になったりと、顧客の幅を常に広げていっています。
BMW
BMW社はBMW i Visualiserというアプリを開発し、実際に目で見る前に購入がイメージできる新たな購入体験の可能性を見出しました。
「BMW i Visualiser」はAR(拡張現実)で気になる車の色や車内の様子など、実際に店舗に行かないと確認できないところもアプリで簡単に見ることができます。
BMW社からすると、新たな販売経路を獲得したことでこれまでアプローチが難しかった潜在顧客に商品を知ってもらうことができるので今後の売上拡大が期待されます。
まとめ


DX化ってかなり大変なことではあるけど、上手くいくとかなり事業や社会に良い影響をもたらしてくれるんだね…!
現在のビジネスや業務に改善したいところがあれば、ぜひDX化を検討してみてはいかがでしょうか?
弊社の水中ドローン「Solaster ROV」は、高精度な映像や測定データを提供することができます。海上でのマッピング機能も備わっており、海洋に関する調査や観察を行う際には、ぜひ弊社の水中ドローンをご活用ください。